栃木県内で携帯電話向け広告サイトを運営するベンチャー企業、ネットフロンティア(宇都宮市、武田文夫社長)は月内に決済機能付き「おサイフケータイ」で使えるポイント制の会員カード配信サービスを始める。クーポンを自動配信するなど、おサイフケータイで初めてという機能をPR。広告の主力サービスとして、県外などの小売店への普及につなげる。
携帯用の「ポコカメンバーズカード」は、05年10月に稼動した携帯広告サイト「ポコカ」で使えるようにするもので、加盟店で使えるクーポン発行と、ポコカサイトで商品などと1ポイント1円で交換できるポイント制を併用。クーポンによって新規客を掘り起こし、来店するだけで貯まるポイントによって顧客の再来店を促す。
会員登録後に初来店したときの「ありがとうクーポン」、最終来店から数ヵ月後の「おひさしぶりクーポン」、誕生日の数日前に「おめでとうクーポン」などを自動配信。足の遠のいた顧客の最来店を促すきめ細かいシステムが特徴だ。会員の紹介でクーポンを受け取った客が来店すると、紹介した会員にもポイントがつくなど「口コミ機能」も生かす。
従来の携帯用会員カードに対し、ポコカですべての会員カードを一元管理できる。「現在い会員カードを発行しているあらゆる職種の店舗で需要が見込める。」(武田社長)という。
加盟店はまず広告を無料でポコカに登録する。クーポン発行の料金設定は成功報酬型で、店頭利用1回につき10円以上で設定可能。会員カード発行は1ヵ月1万円の固定料金でクーポン配信内容など設定できる。
非接触型ICチップ「フェリカ」を搭載したおサイフケータイ対応端末は、先行するNTTドコモが1000万台という3月末までの販売目標を1月末に超えた。KDDI(au)やボーダフォンも力を入れており「2007年春には合計3000万台に達する」(武田社長)と見ている。
ネットフロンティアの06年3月期売上高は1500万円の見込み。ポッカサービスの本格稼動により、07年3月期には1億円を目指すとしている。
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